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【良い歯科医院の選び方】:インプラント、審美歯科、再生療法編(後半)

歯科医院の選び方③

この記事は一般の方向けに書かれた記事です。

 

注意

このブログの内容は客観的事実に基づき執筆しておりますが、特定の医療行為、手技、手法を推奨するものではありません。

残念ながら医療行為に100%の成功はあり得ません。時に患者様の不利益に繋がることもあります。しかしその可能性を極力低くするための努力はできます。

論文などからの知識のアップデート、長期経過からのフィードバックを得て、患者利益の最大化に努めるべきです。その一助としてこのサイトを活用していただければと思います。

なお、全ての臨床写真は患者様の掲載許可をいただいた上で掲載を行なっております。

 

 

 

✔︎ 本記事の信頼性

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今回も前回に続いて、インプラント審美歯科再生療法編です。

 

前半ではこれらの治療法の基本事項を確認しました。後半は具体的なポイントについてです。

 

まだ前半を見ていない方はこちらからどうぞ

 

 

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【こういうところは注意】まずホームページをみてみよう!!:来院前に確認できること

これらの治療は高い技術を要することはすでに述べた通りです。

 

もちろんホームページだけで全てを見抜くというのは不可能に近いですが、確実に避けた方がいい場所は排除できると思います。

 

そのポイントをいくつか挙げていきます。

 

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【何でそんなに安いの?】安かろう悪かろう。です。

【インプラント】

現在歯科医院のホームページ上には施術内容を掲載する場合にはその費用を載せることが義務付けられているので、それぞれの治療に関しての費用はホームページ上で確認可能です。

 

インプラントは歯となる頭の部分の材料によって費用が増減する可能性はありますが、明らかに安い医院は避けたほうが無難でしょう。相場は地域にもよりますが一本あたり40〜50万円はします。(頭の部分を含む)

 

インプラントの費用の大まかな内訳は、インプラント本体やそれに関連する手術設備と技術料となります。

 

インプラント本体について具体的なメーカー名を記載することはできませんが、しっかりやっている医院が使うインプラントメーカーはある程度限られてきます。ホームページ上で公表している医院もありますし、記載がなければ実際にどこのメーカーのものが使用されているのか確認するのも一つの方法でしょう。

 

かかろうと思っている歯科医院でメーカーを聞いた後にセカンドオピニオンでそのメーカーに関して意見をもらってもいいかと思います。

 

安すぎるインプラントは製造工程での品質管理がきちんとなされていなかったり、材質や表面処理の方法が現在の主流となっているものでなかったり、といった問題があり、おすすめできるものではありません。

 

【審美歯科治療】

審美歯科治療は状況によって歯肉の問題も扱わないといけないので、一概にいくらというのがなかなか難しいですが、前歯のセラミック一本で10万円を切るのは安すぎるでしょう。

 

材料によっても変わってきますが、前歯の色調や形態は技工士さんと歯科医師のチームで作り上げていくものです。その分人件費や作業費もかかりますので、自ずとある程度の費用はかかってきます。

 

また綺麗な被せ物を作る際に最も大事なのが型取りなのですが、安いところは保険治療と同じような材料(ピンク色の粘土みたいなやつ)で型取りをするので、適合が悪く、隙間があるような被せ物になってしまうため、長期的に見ると虫歯のリスクがあったり、歯茎が下がってきたりする原因になります。

 

適合のよい歯を作るためにはシリコーン印象材という、ゴムの一種でできた材料で型取りをすることが必須になります。

 

話はそれますが安価のマウスピース矯正も絶対にやめてください。

 

【再生療法】

費用の話ではなくなってしまうのですが、全体の数として、再生療法を積極的に行っている先生はあまり多くありません。

 

そのためホームページ上に治療に関する情報がない医院も多くあると思います。

 

ホームページ上に症例写真を挙げられているような医院は、日常的に再生療法を行っている可能性が高いと思われるので、きちんとした施術をされている可能性が高いと思います。

 

かなり高度なテクニックを要し、衛生管理が非常に重要なる治療法なので、その他の治療に関しても丁寧にやられている医院である可能性も高いと思います。

 

【すごい本数入れてるけど、、、】インプラントのみ推しているところ

ホームページを確認すると、インプラント専門医院というのもいくつか出てきます。

 

しかし、病因論を考えれば当たり前なのですが、ある一本だけインプラントが必要で、他は何も問題ない。ということはほぼあり得ません。いろんなところが同時多発的に悪くなってきて、ある箇所が限界を迎えた。という場合がほとんどで、同じ口腔環境内にある歯ですから、インプラントが必要になった患者さんは他にも疾患を抱えている場合ほとんどです。

 

そのため、インプラントのみで治療が完結するということはほぼ皆無であり、インプラントのみというのは他の疾患が放置されている可能性もあります。

 

一度インプラントを入れると、その後の治療に様々な制約が出てくるので、局所的にみてもらうのではなく、口腔内全体を見た上で治療計画を提示してもらうようにしてください。

 

ただし、一つの医院で治療が完結する必要はなく、専門医同士で連携を組んで治療を行う場合もありますので、その場合はこの限りではありません。

 

【大事な歯をそんなに簡単に削らないで】セラミック矯正

個人的に最も嫌いなのがこのセラミック矯正というものです。

 

治療期間が短いことや、ワイヤーを使った矯正をすることなく、綺麗な白い歯を手に入れられるということで、それを売りにしているところもありますが、おすすめできません。

 

基本的に天然の歯を削ることになってしまい、これは歯の脆弱化を招くことになります。また無理矢理歯の方向を変えるように被せ物を入れるので、どうしても不自然な歯の形や歯肉のバランスになったり、早期の歯肉退縮、脱離や、歯根破折といったトラブルを惹起しやすいと考えられます。

 

歯並びを綺麗にしたい場合、選択肢は矯正治療の一択になります。

 

セラミック矯正は絶対にやめましょう。

 

 

【治療後の保証の有無を確認しよう】責任を持った治療をしているかどうか

 

これらの治療は高額な費用がかかるため、きちんと治療を行っている医院はその治療に対する責任を持つという意味で5〜10年程度の保証をつけていることが多いです。

 

これは行ってみないとわからない部分かもしれませんが、保証の条件として、少なくとも継続的なメインテナンスに通っていただく。という条件を入れていると思います。

 

人の顎顔面領域は生涯を通じて変化しており、それに加え歯の摩耗などに伴って噛み合わせは経年的に大きく変化していきます。そのため、定期的な噛み合わせの調整を行うことが必須になります。

 

また不幸にして何か問題が生じた際に、早期発見をするという意味でも、定期的なメインテナンスは必須であると言えるでしょう。

 

患者さんからすると、面倒に感じる部分かもしれませんが、こういったことを長期にわたって観察し、自分たちの治療が少しでも長持ちするようにする努力をしている医院が真の意味で良い医療を提供していると言えると思います。

 

 

 

【歯は人生を左右します】色んなところを見て決めましょう

 

ここまで色々なポイントを見てきました。特に今回紹介したそれぞれの治療は治療の質によってはその後の生活に大きく影響を与える可能性があります。

 

費用や、治療期間も比較的長くかかるものなので、その医院選択は慎重に考えるべきでしょう。

 

今回の記事が皆様のお口の健康に少しでも寄与できれば幸いです。

 

最後までお読みいただきありがとうございます。

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  • この記事を書いた人

Dr.H

岩手県花巻市の成田歯科医院で歯科医師をしてます。論文をベースに臨床に役立つ情報を紹介するブログ。一般の患者さんの悩みに答えられるような内容もあげていきます。もしこんな話題を扱って欲しいなどの要望があれば問い合わせよりご連絡ください。

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